MoMA
June 22, 2018
時間…(MoMA)
時間を気にしない。
ゆっくり、は美術鑑賞には8割の大きな割合で「堪能」できるかどうかを左右する。
今日は、アメリカンアート中心のロングランの展示を、ゆっくり堪能。
平日でも混み合うMoMAだけれど、いい塩梅で人と人の波間に入り
自分のペースで気になる作品を見て回る。
淡いトーンを選ぶ、
色をつける、
明るめ、より明るめに…。
まとめると、最後の晩餐の現代バージョン的なこの作品に近い気分。
色とその配分はかなり近い。
最後に通るのは、極端に抽象的なインスタレーション。
黒壁の部屋には照明なし。
明滅する展示物の電飾を頼りに見えたのは…
“Angel…天使”
暗い空間も、一瞬にして微笑みの空間に変える白い天使の力。。。
好みの色とモノに、わたしのカタチが見える…望むわたしの形を見つける、
時間外しの芸術時空間...
マイペースになると自分がよく見える・・・日にて。
***
撮りためてお見せしていない写真のほうがお気に入りだったりする。
空も人も物も...。
広い空はいつまでいても見飽きない、
通りすがりの人々の個性ある姿も見飽きない...
見飽きることがない、ことがこの街のもつエネルギーを象徴する。
また訪れたい...と思わせる源の一つ。
mak5 at 21:00|Permalink│Comments(0)│
May 11, 2018
いつもの...(Friday free night..)
いつも通りの混雑を予想しながらも、金曜日の夕方といえば出かけるはここ。
MoMA, UNIQLO Friday Free Night!
いつもよりは音無しい混み加減のせいか、わが定番の撮影スポットでも楽々と一枚。
...彼の一枚には、同じく私の撮影姿が写っていることだろう。
私が撮り終えたあとは、先方もカメラを下ろしていた (笑)。
さて、定番の鑑賞コースは、展示の最上階で開催されている特別展示からスタート。
そして、階下へと順次移動する。
画家の幼少時の肖像
〜 “It seemed that the more clearly and abstractly I learned to think,
the more clearly I was able to hear my gut telling me what I needed to do,
and the more pressing it became to do it.” 〜
(words by Ms. Adrian. herself, in 1996)
より明確かつ抽象的であるように思考することを学ぶほどに、
魂が告げてくれる私がなす必要があるものがより確かに聞き取れる、
そして、なすべき方向に背を押してくれる...ようだった”
< MoMA HPより>
the more clearly I was able to hear my gut telling me what I needed to do,
and the more pressing it became to do it.” 〜
(words by Ms. Adrian. herself, in 1996)
より明確かつ抽象的であるように思考することを学ぶほどに、
魂が告げてくれる私がなす必要があるものがより確かに聞き取れる、
そして、なすべき方向に背を押してくれる...ようだった”
< MoMA HPより>
人種差別、異人種差別を軸に、いまだもって社会的、政治的のみならず
芸術的にも排他/排斥の対象とされている事実を
真正面から捉えた作品に焦点をあて、展示している。
そのテーマは写真、絵画、インスタレーション、映像と
あらゆる手法を通じて表現されているが、
何よりも1996年の彼女の言葉から伝わる熱があふれんばかりに伝わってくる。
感情の痛みを感じるポイントをチクチクとついてくるように。
原爆(作品は、長崎原爆)....このテーマもそう。
語る際にはどこかで割り引かれ、経緯や被爆についての真実は藪の中いまだ、のコト。
なにをかいわんや....。
彼女のガッツ(魂)から提示された質問も、作品の一つである。
鑑賞者はカードを自由に持ち帰り、
自身の中にあるだろうこの類の葛藤を見つめるチャンスを与えられる。
あらゆる方向に沸く憤りや怒り、不安不満は自らの中にしかない....
と、ずっと、そしても、今この瞬間も思っている。
私たち全ての者の内奥にある、匂いあるものを見せられるような作品ではあるものの
”重り”を感じないのはどの手法にも存在する
彼女の持つ「美」を表現する才が成す技なのだろうか...
生存者にして特別展示のワンフロア全てを使用した展示は、MoMAの史上初とも聞く。
MoMAにとっても挑戦であろう会場を出て、階下に向かう通路の窓外は
きょうも清々しく晴れ渡っている。
相変わらずの”すごい”人だかりである
ゴッホ、モネなど永遠の名作を連ねた階を軽くスルーして
生粋の米国作品の展示会場へと移る。
この色彩は微笑ましい。
”Untitle”。。。のタイトル通り、何を読み取るわけではないけれど気分がすっとする一作。
この作品は初めてかな...多分なんども観ているはずなのだけれど、
いまの自分には新鮮である。
展示作品の何十倍もおいでだろう鑑賞者にはいつも通りに体力を消耗気味。
予定より少し早めに切り上げたけれど、次回の訪問のターゲットはしっかり決める。
Frighday Night....とはいってもまだまだこんなに明るい青空。
いつも通りのマンハッタン・ミッドタウンで過ごす金曜日。
けれど、一年ぶりの訪問にちょっぴり道の記憶は薄れていた。
けれど、きょうも万歩計の針を大きくふれさせて、
時差調整中の体と記憶を呼び起こす...
いつも通りに、美に触れる金曜日。
今回のキーワードの一つは『美』もあるらしい。。。
*人の波には疲労感だけがあるけれど、 一方で、各階の案内役でもある老練の女性スタッフや訪れる人のおしゃれさには心動かされる刺激になる。芸術作品の放つエネルギーよりも、目の前の人々の放つ鮮度あるエネルギーに浴する楽しみの恩恵のほうが大きいのかもしれないわね。
とにかくおばあちゃま世代のスタッフがハンサムマム達で憧れ級のかっこよさです。
****
本日のカフェタイムはこちら...
前回心を奪われたチーズケーキをもう一度のつもりで再訪。ですが、残念ながらの品切れ。
姿そのままのキャロットケーキでしたが...sugarly toooooo much(私の味覚では)。
(一口食べてあまりの甘さにびっくり!後の写真で失礼)
なんだか切なくてリベンジの再訪を誓う結果になるのでした...。
まあ、ここのフードホールは好みということもありますし。
The Plaza Food Hall
:William Greenberg Desserts
Fifth Avenue at Central Park South
New York, NY 10019
mak5 at 23:00|Permalink│Comments(0)│
September 06, 2015
Scenary .... MoMA
「超越以上の理解しがたいナニモノかを想像する芸術家」
オノ・ヨーコさんの作品にはあまり馴染みはなかったのですが、
わたしの中で作り上げていただけのステレオタイプ、な彼女への印象が、
どこかで一部だけ崩れた作品でした。
自分の部屋に居るような、その感覚の近さにほっとしたオブジェ。
(はて、何に安堵を覚えたのでしょう?)
とはいえ、殆どはわが印象がそのものの抽象的かつ大胆な表現の作品群です。
シュールさ満ちる表現空間に身を浸しながらも、
ストレートに安堵と癒しを送ってくれた作品を見つけます。
それは、とある女性との
交流を描いた散文形式の文字作品達。
(読むのに夢中になりましたので、
写真は撮れませんでした。かわりと言っては
何ですがMoMaショップにあったこの品を)
その一連の物語をどこか突き放したような目線で
淡々と描写しているものの、
その女への優しさという体温を感じる文章。
整った美しい日本語と清清しい筆跡は、
背筋を伸ばし
いつの時にも美しいヨーコさんの姿と重なります。
繰り返し読む時間がなかっただけに、
真綿にふっくり包み込んだような
柔らかな優しさ...
のような印象だけが残る作品。
いつかどこかでまた再会できるのでしょうか。
『Yoko Ono: One Woman Show, 1960-1971』(9月7日で終了)を
あとにして、閉館までの限られた時間で館内を走り回ります。
限られているならば、と
日本人アーティストを探しながらコンテンポラリーアートの部屋へ。
すると、いつかどこかで観たことがあるような作品も1枚見つけます。
by 村上隆さん
そして....
もっとも再会したかった作品とは
残念ながら会えないまま・・・
ショップでの再会だけとなりました。
作品名は
『OH! MY GOD! I MISS YOU.』
by 奈良美智さん
まさにmiss you....
以外のなにものでもない。
閉館まで残り30分を切りつつも、
探しても見つからない...
なんとかコレクションの地で観たい!と
最後のあがきを試みます。
レセプションに問い合わせたところ、
ちょうど奈良さんの作品はすべて貸し出し中とのこと。
世界中にファンが多い彼の作品は
きっと世界中を旅しているのでしょう。
横浜でこの女の子と初対面した時のように。
....ということで、この心残りも
エネルギーにしながら、
次回は是非ここでこの作品と再会!
return to MoMAの予兆としましょう。
人であふれかえるMoMAは
ちょっと美術館らしくない。
まるでアトラクションプレイス
さながらの賑わいでしたが、
無料ともあれば致し方なしなのでしょう。
誰しも駆け足ながら著名な作品群に
触れて高揚している様子が印象的でした。
偶然にもOnoさんのMoMA初個展という
希少な機会をも与えてくれた
”UNIQRO Free Friday Nights”に感謝しつつ...
Japanese Powerまだまだ健在...
も垣間みたMoMA再訪。
再再訪のその時までの時間が短くありますように・・・
次回は静かな時の中でゆるりと存分に....で参りますね。
(待ってろよ....^_-)
*MoMA デザインストアには、made in Japanの商品が多数販売されています。
MUJIやら、あらこんな小さな文具・雑貨まで、とメジャー級から知る人ぞ知るの
幅広い商品展開で繊細かつ手仕事の国・日本の優秀な製品が見つけられます。
所変わればその素晴らしさへの気づきも変わる。マンハッタン訪問の際は是非
立ち寄ってみてくださいね。