つれづれなるままに・・・meteorologist, announcer, narrator, writer : miura mayumi Officical blog.

つぶやき

February 02, 2019

触れる... 雅楽


毎朝、神社にお参りしていた頃、ときどき遭遇していた朝の神事。

巫女の舞と雅楽が心にも染み込んだ、おごそかな気持ちで始まる一日が好きでした。


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本格的な鑑賞は初めての雅楽。

通りすがりでしかご縁のなかったこの日本の伝統芸能の一つを

じっくり堪能する時間は、

古きを訪ね、新しい心と目の扉を開くものでした。



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心の深いところにもアクセスするようなゆるい旋律と空気の流れに従うような緩やかな舞。

鑑賞中はきっと眠ってしまうに違いない、

そんな先入観と初体験だからの緊張感をもって席に着くうちに、まずはトークで幕が上がります。



雅楽初心者にも理解し易い楽長による解説は、

クラシックコンサートでもおなじみのトークを挟んだスタイルです。

ソフトで軽妙洒脱な語りゆえに

緊張感はよりほぐれ、知識を得られた安心感とともに鑑賞へとすんなり導かれます。



演奏の変化や衣装、舞の様式が表現するそれぞれの意味合い

...いずれもきょうの演目のための説明なのですが、咀嚼しながら聞いているうちに、

雅楽が受け継がれ育まれてきた歴史の長さとこの表現の深さに思いが至ります。

この未知なる伝統芸能に、こころの中で深く敬意を表しながら。






世界最古のオーケーストラとも称される雅楽は、

中国や朝鮮半島などアジア大陸の諸国からもたらされた音楽や舞に、

上代以前から伝わる音楽や舞が融合されて日本化した芸術です。

日本の雅楽の元は奈良時代まで遡り、概ねの形式を10世紀頃に整えられて以来

現在にも伝承されている....とのこと。



東京楽所(がくそ)の皆さんによる「奉祝の雅楽」と題した定期公演は、

管弦(楽器演奏のみの雅楽)と舞楽(舞いを伴う雅楽)の二部構成。



舞台がはじまると、トークの時間とは一転、厳かさな時空に変わります。

穏やかな高音と緩やかな旋律、そして舞の動きにはやはりまどろみさえ覚えましたが、

予想に反して眠ることはありません。



まぶたを閉じながら聴く音は強く柔らかに右脳、そして、細胞に染み渡り、

重厚、かつ、和と東洋混合の彩りの重ね衣を纏う呼吸するような舞に

からだのこわばりが解きほぐされるよう。

華やかさを伴う美は、高揚と鎮静という両極に触れがちな心を中和させ癒しの力を持つのか...

そんな体感が内奥に生まれます。




「奉祝の雅楽」のタイトルの通り、演奏と舞には

まもなく退位をお迎えになる平成天皇、そして、皇位を継承され次の時代を担う新天皇の

おふたりに贈るお祝いも込められているといいます。




「祝福の氣」が込められた時空間で、

聴衆者それぞれも祝氣の恩恵を受け取る。


宇宙遊泳はこんな感覚なのだろうか...

無重力中かはたまた水上に浮かんでいるように、

五感はひたすら心地よさに満たされる。




舞人が舞台を去り、そして、楽人が舞台から去り、雅楽の時間そのものが終わる。

残るのは気配、温もりと薄い重量感を持った清らかな気配でした。

はるか彼方の昔、雅楽の持つ歴史の中では戦国時代の武将達にも

”調え”の力あるこの音や舞は、心の薬となっていたのでしょうか。




触れるには入り口は狭く特別な芸能に見える雅楽ですものの、

「黒田節」の原曲は雅楽の中で最もポピュラーである『越天楽(えてんらく)』、

また、縁の深い大相撲では、行事は楽人、千秋楽は舞楽の舞の名前、

櫓太鼓は鞨鼓(かっこ)の音と

現代人でも馴染みある形で私たちの目に耳に触れることができています。




ともすれば美というものを忘れ、姿も心もかき乱して働き、

時間や他人が作り出した価値を追いかけ過ぎる現代人にこそ必要な芸能かもしれないな...。

余韻に浸りながら帰る道すがらに浮かんだ心のつぶやきです。


雅楽に限らず、ひとつの国に脈々と受け継がれている芸能には、

そこで生まれ育った現代人が、現代の個々人が忘却しがちである

活きるための源泉の力に帰還させてくれるエネルギーを持つものなのかもしれません。




ひょんなことから頂戴した伝統という古きを訪ねる有難き時間。

冬眠しがちだった私の心と目の次の扉を開いてくれた

春とおからじ...春までカウントダウン午後にて。








*東京楽所:
 1977年宮内庁式部職楽部のメンバーを主体に創設され、
 芸術音楽としての高い芸術性を備える国内最大の雅楽団体。
 78年以来、国内の数多くの雅楽公演に参加、高い評価を得る。

mak5 at 13:29|PermalinkComments(0)

January 14, 2019

片隅のふるさと.... (cafe)

なつかしい...

都心なのに、ふるさとの弘前に帰ったような場所。

無駄のない都会的な建築のビルをエレベーターで上がると

5階に突如現れる山小屋のような空間.... A to Z cafe


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同郷であり、もしかしたら自分も入学していたかもしれない、

母校のご近所の高校出身アーティスト・奈良美智さん。


そう、YOSHITOMONARA + graf

(奈良美智+クリエイティブ活動を展開する会社「graf」)が

プロデュースしたこのカフェは、まさに奈良美智ワールドに在るようなカフェ。


使いこまれた木製家具と店内に建つ山小屋には、

広大なリンゴ農園や田畑という、豊かな田園風景が広がる生まれ育った街の

匂いもうっすらと思い起こさせる空気にあふれている。



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・・・弘前の郊外にあるカフェ、にワープした感覚。いごごち良い.....。



正月三が日で静まる東京・青山ながら、店内はいつものように来客が絶えない
(多分いつもこうなのでろう)

そのわけがわかる気がする。



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プリフィクスで日替わりのランチ定食は、カフェ飯ながら味は家庭的。

見た目はつやつや、なによりお米の美味しい炊き加減は家ご飯の味。

一見大盛り、完食は無理かもの予想をあっさり裏切り、

どちらかといえば少食の我も友もともども自然に完食する。

副菜も主菜も、会話しながらの食事にも邪魔にならない美味しさ....。



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サイドオーダーの甘味も見た目通りの美味しさとか(自分用には次の楽しみにして...笑)。

ボリュームは通常サイズ(単品ではこの2倍ほど)にも

”家で手作り、おもてなし”感覚がくっきりと見えてくる。



ご飯が美味しいところはお茶も美味しい....

の勘に従ってオーダーするコーヒーも、想像通りの素直な美味しさ。

淹れたてとわかる風味、ピッチャーの中のミルクはちょうど良い具合に温まっている。

まるで、A to Z家の丁寧なもてなしを受けているかのようなくつろぎの時間に

いっさいの手抜きなしの潔ささえ感じてしまう。



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窓外に青山の古きマンション群や六本木方面の高層ビル...東京湾方向のザ・トウキョウ風景を

室内の弘前から見ているような時空間。


同じように、訪れる人それぞれ、ふるさとや懐かしさを感じているのだろうか、

みんな遠慮なしのちょっぴり長居しながらで、存分におしゃべりを楽しんでいる。

賑わうテーブルの間を忙しそうに往復しながらも、その忙しさを

楽しんでいるようなスタッフの絶えない笑顔に益々いいごごちの良さを感じながら。



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新年のゆるやかに流れる時間をさらに緩ませゆるゆると、

それぞれの旧いコト、新しいコトを語りながらの新年茶話会。

友も私もそれぞれの持つA to Zの項目もこのおしゃべりで

またいくつかクリアし、互いの理解を深められたことでしょう。



エレベーターを降りると再び東京という大都会の風景が広がる。



次回は、メニューのP(パフェ)とS(塩昆布チャーハン)をクリアする。

そんな宿題を心にメモしながら、次の帰郷(?)はいつにしようか。



東京がまた少し好きになれそうだ。

東京の片隅にある小さな細やかなふるさとここ、A to Z cafe


A クラスのサードプレイスを見つけて新年早々縁起が良い...2019スタートです。


***
A to Z cafe
東京都港区南青山5-8-3 equboビル5F



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  わがいつものお供の

  わが「にらみつける少女」。
  
  この子のおかげで、スタバでは

  店員とおしゃべりが始まる^^)
























もみじ毎日の天気予報・つぶやき・空フォトは

こちらへ → fb 毎日更新 
























mak5 at 14:44|PermalinkComments(0)

January 04, 2019

禁じ手

舞台裏を見せること。私の中の禁じ手の一つである。

舞台裏、そこにある物語こそがそれそのモノを物語っている。

だから見せてはならない...と。



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断捨離のついでに始めた過去の原稿や執筆物の整理するうちに見つけたのが

この手書きの原稿。

FM局の正味3〜4分のナレーション番組用に毎週執筆していたものである。

スポンサーの関係上「花」のテイストがどこかに含まれて入ればとの要望はあったものの、

毎回バリエーションに富んだテーマを選べるという鷹揚さに、

取材や執筆の時間は楽しいものだった。



すっかりワープロに慣れて文字を手書きする機会も少ないいま、

...この頃は筆文字がそれなりにきちんと書けていたわ...と

自分のことながら感心する(笑)。

いまでは、線も心もとない草書とも呼べない独自に生み出した新種の字体である。



万年筆のインクの色は一番の好みの濃紺色。

推敲という格闘を重ねるごとに初稿の痕跡はどんどんなくなる自身の文才の乏しさを

慰め、激励していたのだろうか....

「好みの色で気を取り直すこと」を重ねていたの?...

などと、過去の自分に問いかけてもみながら読み返す。



いまでも想いを綴る書き物や尺厳守の原稿は『手書き』である。

文字に感情やこころの色や匂いがこもるから...だろうか。

音声として読み上げる時にこそ、手書きであることは

安心とともに明らかな自分自身の言葉として伝えることができている気がしている。



明らかにそこにいる読み手用に向けた、一見すると味気ない読み原稿ではあるけれど

ひとたび彼女の声でナレーションされる時そこには彼女の持つ体温が彩る世界が広がっていた。

あかるい艶やかさを湛えたパーソナリティーが放つ空間が。



書き言葉と声の融合...ことたまが生まれる源を見るよう。

原稿ライターという裏方だからこそ味わえる体験と生まれる感動が常にそこにあった。




番組が復活することがあるとしたら...

...自らの声で、体温で伝える....

あのとき思っていたことはいまでも変わらない。



彼女から見えた世界とは異なる彩りをそこに見てみたい...

自らがライターとしてしゃべり手として

手書きにこもったわが体温と想いも

マイクの向こうにどんなことたまとして響くのか...

過去が思い出させてくれた、未来へのこの小さな新しい夢。



この禁じ手を公開してみよう...そう思えた変化が何を呼ぶのだろう。

夢のきっかけを連れてきた.....

にならない....とも限らない 笑。






*ちなみに、番組は『JFTD・花キューピッド「フローラルメッセージ」』でした^^。
 静かに人気のある長寿番組の歴史の一コマを務めることができて光栄でした。










mak5 at 12:10|PermalinkComments(0)

January 01, 2019

一年の計 2019

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 これを”一瞥”というのでしょうか。

 「この世は、やはり、微にいり細にいり美しさで満ちている」

 初日参拝の早起きでほんの少しぼんやりするからだに

 午睡でつかのま睡眠補給。

 そのあとの夕方の散歩で目に映る世界は”すべて美しい”ものでした。

 そんなゆるんだやわらかな自分の中に浮かんだ「2019年・一年の計」。





 『遊び、楽しみごとがすべて私の豊かさになる』





 遊びも、楽しみごととは「仕事」でしたし、今年も変わりません。

 大切なのは、不安に奪われ囚われ横道へと迷走していた心と気持ちを

 ”この計”に集中すること。

 言い換えれば、



 丁寧にひとつひとつ遊ぶ、楽しむこと。




 豊かさとは、経済的な収入のこと(素直に喜べることですね)。

 仕事とは、

 しゃべり手つまりキャスター、バイリンガルMC、講演講師として
 200%弾けること、伝えきること

 そして、

 書き手つまりライターとして、文字を通して伝えきること楽しんでいただくこと。

 これまでにない程に、放送という場に出る、壇上・舞台に上がる、本も出します。

 と、これは国内に限りません。



 話していることは去年とあまり変わらない(笑)。

 ですが、

 これこそ雑念を払い、専心して参ります。



 2019年の自身への宣言にて。
 
 追伸:
 「わが計」の源は関わる人 -- 知る人も見知らぬ人も -- すべての喜びをつなげるためにある。
 
 
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  こんな私を

  本年もよろしくお願い申し上げます。




  朝に夕に、瞬間の美に愛され
  ことしも始まった。
  嬉しいです。

mak5 at 21:01|PermalinkComments(0)

November 10, 2018

祝う...感謝する


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転んでばかり、失敗ばかりの

人生ですものの

振り返ると

”後悔”というものはありません、

笑えるほどに。


世間でいう一般的な幸せや成功も

持たず、ほとんど諦めの

人生には

この頃”後悔”というものがちょっぴりけだど

芽生えています。



もう痛い、寒い、足りない...に導くような

やせ我慢は

やめること。


どんな時でも自分という人を

活かして生かしてくれた、

多分他の人々を

生かして活かしてあげられていた(そうかな?)

『しゃべる、書く』

という仕事を

変わらずに通して

まずはこの齢を生きていきます....ね。

(死にたくないので、お仕事の相談をどんどんしてくださいね 笑)


....無事にまた11月10日を迎えられたこと

これまでの人と物と時間すべてに

やっぱり感謝する日です。


みなさまへ、心の奥底の底から...


"どうもありがとう。"



2018年11月10日  晴れ・小春日和。
(平成最後の誕生日...)







  *photo by SAKIKO, 111bloom

mak5 at 11:54|PermalinkComments(0)