つれづれなるままに・・・meteorologist, announcer, narrator, writer : miura mayumi Officical blog.
ものの芽芽立ち

March 11, 2017

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あと30秒、あの揺れが続いていたら呼吸困難になっていた。。。


6年経ったきょうも、

思い出すとそれを確信している、二度と体験したくない揺れ。


”14時46分になります・・・黙祷”....


デパートの館内放送をかき消しておしゃべりする買い物客の喧噪、


と、その放送を全く関知していない笑顔の客達。


無関心になるまでに忘却の彼方としているのか、それとも忘れたくての笑顔なのか。。。


彼らにもそれぞれの理由あっての私の目に入る光景だったのでしょう。



この6年....


多くのつながり深い古き友たちや家族達は離れ、多くの仕事仲間達を失った。


多くのこれから繋がり続けるだろう新しき友たちや家族達と出逢い、
多くの新しき仕事仲間達と出会った。


物理的なもの.....
多くの仕事、そして、住まいを失い、
また、新しき仕事や住まう街と家を得た。

あれから2年後の福島・非難警戒区域に立ち入り
原発事故処理作業員の住まう地を視察し、
約10メートル高と目視できる海岸で津波の痕跡を記憶に焼きつける地を訪れた...

中央からの第一次産業復興支援のためのプロジェクトに関わった
(いまでも、それは無用の制度と個人的な思いがあり、それを否定しない
 地元の人々の反応...あの表情と言動から読みとれる雰囲気を忘れない)。



精神的に

物理的に

この6年という時間の中で、得た物よりも失った物のほうが多いのでは...
と思ってしまうのは否めない。

ただ、失ったもの達が、私にほんとうに必要だったのかと言えば
そんなこともない....と言える。


あれから6年....


つまるところ

必要ではないものをそぎ落とされ、純化され、

必要なものを得るためのスペースを作っていた
必要なものを得る過程にある、

ということなのかもしれない...


...いま、新しい出会いの中のひとりとして福島県・飯館村出身の同僚がいる。

未だ仮設住宅に住まわれているご家族からの生の声
− あれ以前、そして、今、何が起きていたのか起きているのか−、

そして、

その方の友人達・福島県内在住の方々からのこれまでの経緯、生の声を聞く機会を
与えられているこのご縁は何の因果なのでしょう...。

あの揺れを災害を体験した者として今後も何かの意味があるのでしょう。


...6年前のきょうを忘れ切ったような人々が確かに居る一方で、

あの日のあの時間に住み続ける人々も確かに未だ数多居る。



「あの日を忘れない。そして、あなた達のことを忘れない」。


”あなた達”=被災者のひとりである”わたし”

として、

あなた達とあの日の出来事を忘れずに...


6年後も居るだろう。

しかし、確かに、

きょう有る日本じゃない姿と意識と社会で....


と祈る


2017年3月11日にて。





mak5 at 22:59│Comments(0)TrackBack(0) 心もよう | つぶやき

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