つれづれなるままに・・・meteorologist, announcer, narrator, writer : miura mayumi Officical blog.
夏服杏仁

June 29, 2013



本日は、お日柄もよく (徳間文庫)
本日は、お日柄もよく』
(徳間文庫)




『....
 なんだろう、この気持ち。何かに似ている。

 ああ、そうだ---------誰かを好きになったとき、
 恋してしまった瞬間に似ているんだ。』

(心のつぶやき by 二ノ宮こと葉 )



そう!そうなのだ。



読み始めてから十数ページを過ぎた頃、なんだか胸がどきどきするこの感覚。
物語に出てくる言葉一つ一つ、台詞一つ一つが愛おしい、
わたしの一生モノの物語にすっかり恋に落ちていた。

幼なじみ・あつし君の結婚披露宴で遭遇したスピーチに衝撃を受けた二ノ宮こと葉。
その祝辞の数分の間で、彼女の平凡かつ平均的かつ平和な、
かつ、ちょっぴり退屈さが混じる幸福な人生の回転速度が変わります。

満場が感動の大海原と化したその祝辞の主は、
伝説のスピーチライターと言われている久遠久美。

典型的な都会っこ、順風満帆な丸の内OL的生活を送る二ノ宮こと葉は、
いつしかプロのスピーチライターになるべく運命に導かれていきます。
久美との出逢いのあとも、次々とやって来るハードルの高い
唐突とも言える出来事をクリアしながら、「恋に落ちる」感覚とともに。

物語の最後には、初恋の人でもあった二世新人議員・あつし君を支える
スピーチライターとして歴史に残る政権交替の陰の立役者の大役を終えたあと、
「言葉の力」を通して知った新しい世界へと人生航路の舵を切り始めるのですが、
言葉との出逢いはもうひとつの”よきもの”を彼女の次の人生にプレゼントしてくれます。


   縁を掴むは一瞬、つなぐは自らの心のままにまっすぐに向かうこと・・・

   なんだなぁ。。


たった15秒のCMを目にしたことでそれまでの日常の流れが大きく変わった ----
読み終えたあと、なんだか自分の今の仕事と巡り会った時のことを思い出しました。

仕事、結婚、そして、友を得ること・・・
全ての出逢いというものは、
わけの分からぬドキドキ感とともに一瞬にして恋に落ち、
じっくりと育み、自らの一部として欠かせないような存在になるものなのかもしれません。


のっけからノックアウトされた「スピーチの極意 十箇条」と
喝を入れられた『....言葉は書くものでも読むものでもない、操るもの』で、
また一段と”わたしの仕事”への恋心=愛を深められたこの逸書。
一生ものの一冊をこれからの”智”として、
一生ものの仕事に、これからも『いく久しく...まっすぐに』進むといたしましょう。



(・・・「寿ぎの祝辞」...次回もおひとのために、なんだろうな・・・)



本日は、お日柄もよく
『本日は、お日柄もよく』原田マハ著




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★★☆ こちらへも起こし下さいね。。

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mak5 at 12:02│Comments(0)TrackBack(0)  | つぶやき

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